佐藤 愛子 著 集英社
2002年 2100円
なんでいきなり4巻なのかというと、それを図書館でみつけたから。著者65歳から77歳までの選りすぐりのエッセーをまとめたもの。世間ではそのお年頃と言えば老人と分類されるはず。ところがこの方、年齢なんてあってなきがごとし。佐藤愛子であって、そのほかのプロフィールなど不要なの。強烈、痛快。私は将来佐藤愛子になりたい。愛子師匠と呼ばずにはいられない。惚れました。
遠野物語/山の人生柳田 国男 著 岩波文庫
1976年 700円(本体)
「山の人生」は、日本にまだ不思議が残っていた時代の、「山」関係の本当にあった(と思われる)不思議な話を集めている。昔は山へ失踪してしまう人がかなりいたようで、信じられないような話が各地にあったらしい。今ではそんな不思議の存在は許されないだろうが、不思議なことが不思議のまま受け入れられるというのも悪くないと思う。

役に立たない日々佐野 洋子 著 朝日新聞出版
2008年 本体1500円
日記仕立てのエッセイ集。68歳の佐野さん、実に自由に生きている。朝目覚めて足でカーテンを開けられるといって若さを喜ぶ感性が素敵。個性的な友人が次々登場してきて楽しい。特に従姉のモモ子さん(独身で無欲でキビキビ定年まで40年働いた)と著者が二人で主婦たたきで盛り上がるくだりなど、悪口も芸術の域だ。平易だが無駄のない文章に才能を感じる。
忘れても、しあわせ 〜認知症の義母と暮らして〜小菅 もと子 著 角川文庫
2005年 本体590円
認知症になると、物忘れがひどくなり、何もできなくなると思われがち。でも、この本を読むと、周囲の人の支えがあれば、できることはいろいろあるのがよく分かる。
著者も義母の言動に最初は試行錯誤の連続。やがて義母が絵画や俳句といった創作活動なら熱心に取り組めることに気づく。義母は自分が作品を創ったことを覚えていられない。でも、その表情は確実に変わっていく。それにしても著者はここまで、倒れてしまうのではと心配になるほどの全力投入。個々の家庭がそのたびに悪戦苦闘する状況が何とかならないかと思う。
西 加奈子 著 筑摩書房
2009年 1300円
「ミッキーかしまし」の続き。テンポいいよー、にっさんのエッセー。何をやっても、何を見ても、どこにいても、関西人のDNAがグラグラと沸々と沸き立っているのよね、にっさん。ハイテンションっていうのとはちょっと違うんだけど、全体から感じるポップな雰囲気で、心がラクーになるよ。読んでみな。